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論文

粗さ計による黒鉛タイルの段差測定手法の開発,2

八木澤 博; 新井 貴; 後藤 純孝*

平成16年度大阪大学総合技術研究会報告集(CD-ROM), 4 Pages, 2005/03

臨界プラズマ試験装置(JT-60)の真空容器内にはプラズマによる容器壁の損傷を防ぐ目的から形状の異なる多数のプラズマ対向タイル(以下「タイル」と称す)が取付けられている。実験運転後のタイル表面には真空容器内の特にダイバータ部において数$$mu$$mから数十$$mu$$m位の損耗箇所や堆積層の蓄積箇所のあることが各種分析から確認されている。この表面分析調査の一環として損耗・堆積層の分布状態を調査することを目的に特殊な溝加工を施したタイルを真空容器内に設置した。Phase1の報告では真空容器内に入れる前の段階でタイル表面の段差(差分)の測定方法と結果を紹介した。測定の最終的な目的は、実験運転後にプラズマに晒されたタイル表面の段差測定を実施し、実験運転前の差分データと比較することにより損耗・堆積層を明確にすることである。実験運転後のタイルはトリチウムで汚染されているため非管理区域に設置されているPhase1で使用した装置の利用はできず、さらに相当性能を有する測定装置は管理区域内に設置されていない。そのため新たに管理区域内専用の装置の開発が必要となった。今回、汚染したタイルを管理区域内の環境で効率よく測定でき、かつコストを抑えた粗さ測定装置(三次元測定器)の開発を行ったのでそのシステムの概要を報告する。

論文

Retention characteristics of hydrogen isotopes in JT-60U

正木 圭; 杉山 一慶*; 林 孝夫; 落合 謙太郎; 後藤 純孝*; 柴原 孝宏*; 廣畑 優子*; 大矢 恭久*; 宮 直之; 田辺 哲朗*

Journal of Nuclear Materials, 337-339, p.553 - 559, 2005/03

 被引用回数:26 パーセンタイル:84.04(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60Uにおいて、DD反応で生成されたトリチウム及び重水素のプラズマ対向壁への蓄積分布を評価し、真空容器内での水素同位体挙動を調べた。(1)プラズマ対向壁に蓄積されたトリチウムのIP及び燃焼法による測定と、損耗及び再堆積測定から以下の結果を得た。ドーム頂部でトリチウム濃度が最も高く、厚い堆積層が存在する内側ダイバータ部では低かった。(2)この結果とOFMC解析結果から、JT-60Uで得られたトリチウム分布は、DD反応で生成された高エネルギー(1MeV)トリチウムがリップルロスによりプラズマから損失し、エネルギーをあまり失うことなく壁に深く入射されたものであることが明らかとなった。(3)NRAによる重水素蓄積量測定結果では、プラズマ対向壁における重水素分布は、トリチウム分布と異なり、最も高い重水素蓄積量を示したドーム外側ウイングでもD/C$$sim$$0.05と低い値を示した。厚い堆積層の存在する内側ダイバータではさらに低く、D/C$$sim$$0.01以下であった。いずれの結果も、共堆積により多くのトリチウムが残留するJETのトリチウム分布とは大きく異なり、JT-60Uプラズマ対向壁における水素同位体の挙動は、それぞれの粒子のプラズマ対向壁への入射分布及び壁(炉内構造物)温度の影響を受けていることを示すものである。

論文

Transmission electron microscopy of redeposition layers on graphite tiles used for open divertor armor of JT-60

後藤 純孝*; 新井 貴; 柳生 純一; 正木 圭; 児玉 幸三; 宮 直之

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.840 - 844, 2004/08

 被引用回数:15 パーセンタイル:68.2(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60の下部X点ダイバータで使用された黒鉛タイル上の再堆積層を、透過型電顕(TEM)及び制限視野電子回折(SAD)により解析した。タイル使用時期は1988年6-10月で、各300回と1500回の下部X点ダイバータ配位及びリミター配位による軽水素放電が行われた。SEMによる再堆積層の断面観察により、トロイダル方向の厚さ分布を測定した。内側再堆積層2か所から採取した表面層約6$$mu$$mのポロイダル及びトロイダル断面TEM像を観察し、各層構造と約40回のショット履歴を対応させ解析した。再堆積層中の柱状構造は、低加熱入力($$<$$11MW)のダイバータ配位放電で「足」位置から離れた領域に、また層状構造はリミター放電または高加熱入力のダイバータ配位放電に対応して形成される。また炭素-Moあるいは炭素-Ni, Fe, Cr, Tiの共堆積層はディスラプションに対応する。柱状堆積物及びその結晶子のトロイダル配向角分布から、柱状構造の成因は、低温成膜による吸着原子の低移動度と、炭素不純物イオンの斜入射によるセルフシャドウ効果で説明した。

論文

Major results of the cooperative program between JAERI and universities using plasma facing materials in JT-60U

宮 直之; 田辺 哲朗*; 西川 正史*; 奥野 健二*; 廣畑 優子*; 大矢 恭久*

Journal of Nuclear Materials, 329-333(1), p.74 - 80, 2004/08

 被引用回数:12 パーセンタイル:61.53(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60Uでのプラズマ壁相互作用の研究を行うため、平成13年度よりJT-60U第一壁を利用した大学との協力研究(JT-60Uにおけるプラズマ壁相互作用とトリチウム蓄積及び炉内構造物の照射後試験に関する研究)を開始した。本報告は、おもに初期2年間で得られた研究活動成果をまとめたものである。各大学や研究施設が得意とする分野での研究を実施して、短期間で多くの研究成果を得ることができた。主な成果は以下である。(1)イメージングプレート法によりプラズマ対向壁でのトリチウム分布を測定し、高速トリトンの軌道計算結果と比較した。(2)ダイバータ材料表面での損耗・再堆積分布をダイヤルゲージとSEMで観察した。(3)ダイバータ領域での水素,重水素深さ分布や化学形態をSIMS, XPSで分析した。(4)昇温脱離法で第一壁サンプルからのトリチウム脱ガス挙動を評価した。(5)真空容器からの排気ガス中トリチウム濃度を測定し、放電洗浄によるトリチウム脱ガス特性を調べた。

論文

JT-60Uにおける損耗と再堆積

後藤 純孝*

核融合炉, (11), p.34 - 37, 2004/03

JT-60UのW型ダイバータ領域における黒鉛タイル表面の損耗・再堆積に関する研究状況を報告する。分析したタイルは1997年6月-1998年10月のプライベートフラックス領域内側からの片側排気実験時期に使用され、2度のボロナイゼーション,約3000回以上の重水素放電プラズマに曝されたものである。ダイバータ板上のポロイダル方向の損耗深さ分布をダイヤルゲージで、また再堆積層厚さ分布を断面SEM観察により測定した。その結果、外側ダイバータ板では損耗が、また内側では再堆積が支配的であることを示した。ドーム頭頂部では連続的な再堆積層は見いだされない。損耗・再堆積のポロイダル非対称性はダイバータ領域におけるプラズマ条件の内外非対称性(内側がより低温・高密度)に起因すると解釈した。再堆積層の微構造には、柱状あるいは層状構造が存在し、それぞれ柱状組織はダイバータ板上における低熱流束、及び足位置直下の高熱流束の領域の再堆積層の上層で形成されることを示した。

論文

粗さ計による段差測定手法の開発

八木澤 博; 新井 貴; 後藤 純孝*; 神永 敦嗣; 宮 直之

KEK Proceedings 2003-16 (CD-ROM), 4 Pages, 2004/02

実験運転後のプラズマ対向壁(タイル)表面に発生する損耗や堆積層の寸法測定を目的として、粗さ計(センサとアンプ)とフライス盤を用いた$$mu$$m単位の測定手法の開発を行った。開発にあたっては表面に溝を付けたタイル製作の実施,粗さ計の選定及び実測,測定時の手法検討、及び適用性確認試験として高精度三次元測定計によるデータの比較と測定結果の再現性の確認までを実施した。基本的な測定方法としてはタイル表面と溝面の段差について2台の粗さ計を用いて、その差分を確認し、実験運転前後の当該箇所の差分を比較することにより損耗と堆積層の寸法を明確にするものである。今回の試験では運転前のタイルのみを対象とした。試験結果から絶対値の測定では三次元計測計との差が大きく、問題点を再度吟味する必要があることがわかった。しかし、再現性試験では、毎回の誤差が1$$mu$$m未満であり、実験運転後のデータと比較を行う相対値評価では粗さ計とフライス盤を組合せた測定手法の適用性が十分高いという見通しを得た。

論文

First wall issues related with energetic particle deposition in a tokamak fusion power reactor

飛田 健次; 西尾 敏; 小西 哲之; 佐藤 正泰; 田辺 哲朗*; 正木 圭; 宮 直之

Fusion Engineering and Design, 65(4), p.561 - 568, 2003/07

 被引用回数:20 パーセンタイル:77.2(Nuclear Science & Technology)

核融合出力2GWのトカマク炉を想定して、プラズマから逃げ出す高エネルギーイオンの粒子束を定量評価し第一壁に及ぼす影響を検討した。高エネルギーアルファ粒子の粒子束は最大2$$times$$10$$^{18}$$m$$^{-2}$$s$$^{-1}$$に達し、タングステンアーマに対する損耗率は約20$$mu$$m/yrとなる。このことは、タングステンアーマがサイクル期間(約2年)中、残存するためには少なくとも100$$mu$$mの厚さが必要であることを示している。プラズマ中のD-D反応によって生成するトリチウムイオンが軌道損失によって壁に捕捉される量は7.5g/yrであり、トリチウム経済上は無視できる。トリチウムイオン粒子束は10$$^{15}$$-10$$^{16}$$m$$^{-2}$$s$$^{-1}$$となり大きな値ではないが、このような粒子束の高エネルギー水素イオン照射による材料の変質については理解されておらず、実験による材料健全性の確認が必要になることを指摘した。

論文

Runaway current termination in JT-60U

玉井 広史; 芳野 隆治; 徳田 伸二; 栗田 源一; 閨谷 譲; Bakhtiari, M.; Khayratdinov, R. R.*; Lukash, V.*; Rosenbluth, M. N.*; JT-60チーム

Nuclear Fusion, 42(3), p.290 - 294, 2002/03

 被引用回数:34 パーセンタイル:70.69(Physics, Fluids & Plasmas)

ディスラプション時に発生する逃走電子電流は、第一壁の損耗をもたらすことが懸念されている。そこで、JT-60Uにおいて、発生した逃走電子を遮断するために表面安全係数(q$$_{s}$$)を下げる方法を開発した。q$$_{s}$$が減少して、2または3となったときに発生する強い磁場揺動によって逃走電子電流が消滅することを実験的に明らかにした。その消滅機構として、プラズマ周辺部に形成される低温の磁気バブルによる磁気面の変形を通した逃走電子の閉じ込め劣化を考察した。また、磁場揺動に伴って放出される逃走電子のエネルギーによる第一壁の熱負荷と、逃走電子遮断時にバッフル板に流れるハロー電流の測定・解説結果から、本遮断方法では逃走電子による第一壁の損耗を低減できることを示した。

論文

Studies of ELM heat load, SOL flow and carbon erosion from existing Tokamak experiments, and projections for ITER

朝倉 伸幸; Loarte, A.*; Porter, G.*; Philipps, V.*; Lipschultz, B.*; Kallenbach, A.*; Matthews, G.*; Federici, G.*; Kukushkin, A.*; Mahdavi, A.*; et al.

IAEA-CN-94/CT/P-01, 5 Pages, 2002/00

実験炉ITERダイバータ設計と運転に関する重要な以下の3つの物理課題について、既存装置(JET, JT-60U, ASDEX Upgrade, DIII-D, Alcator C-Mod and TEXTOR)の実験データやシミュレーション解析から得られた成果についてまとめた。(1)タイプ1ELMの熱負荷により、ダイバータ板の運転寿命が決まる可能性がある。ELM熱負荷のスケーリングモデルを決める物理ベースを理解するため、ELM熱流と粒子流の輸送過程に関する最新のデータから、各装置において対流熱輸送過程(convective transport)が重要であることを明らかにした。(2)境界層(SOL)におけるプラズマ流に関する各装置のデータと、ドリフト効果を導入したSOLプラズマ・シミュレーション(UEDGE)の計算結果が定性的に一致することを見いだした。ITERにおけるダイバータ設計の最適化のために、ドリフト効果の検討が必要であることを示唆した。(3)各装置における炭素ダイバータ板の化学損耗率のデータから、その表面温度,入射粒子束,吸着層の状態に関する依存性をまとめた。

論文

ダイバータ板での損耗・再堆積

正木 圭; 秋場 真人

プラズマ・核融合学会誌, 77(9), p.884 - 893, 2001/09

ダイバータ板では、プラズマディスラプションの熱による材料の蒸発,溶融やダイバータプラズマによるスパッタリングなどにより損耗が発生する。これまで、電子ビームやイオンビーム,プラズマガンなどを用いてディスラプション時の熱負荷を模擬し、その時の母材の材料損耗を評価するという研究がすすめられてきた。しかし、再付着層(特にCFCの場合)が存在する場合の損耗特性の評価は十分に行われていなかった。そこで、JT-60の軽水素放電時(1989~1990年)のダイバータアーマタイル(CFC)に重水素イオンビームを照射してスパッタリング損耗を評価した。その結果、母材に比べて再付着層の部分は10%~20%損耗率が増加していることがわかった。一方、ストライクポイントの光沢部では逆に20%ほど減少することがわかった。JT-60重水素運転時(1991~1993年)に使用された黒鉛系タイル中のトリウチム分析をおこなった結果、1991年から1993年に生成されたトリチウム~3$$times$$10$$^{10}$$Bqのおよそ50%に相当するトリチウムが真空容器内の黒鉛系タイルに残留していたことがわかった。平均濃度を比較した場合、第一壁領域よりもダイバータ領域が約2.5倍高い値であった。また、運転時のトリチウム放出挙動についても評価しており、ヘリウムグロー放電洗浄により短時間で効果的なトリチウム除去が行われることがわかった。

論文

Disruption erosion tests on La$$_{2}$$O$$_{3}$$ containing tungsten material

谷口 正樹; 中村 和幸; 佐藤 和義; 江里 幸一郎; 横山 堅二; 秋場 真人

Fusion Technology, 39(No.2 Part.2), p.890 - 893, 2001/03

ディスラプション等における高熱負荷に対するアーマ材料の損耗特性の把握は、機器の寿命を評価するうえで非常に重要である。本研究ではダイバータ用アーマ材の候補として有望な、ランタン酸化物含有タングステン材のディスラプション損耗特性を評価するために、電子ビーム照射装置を用いた熱衝撃試験を行った。熱衝撃後の試料表面を光学顕微鏡、SEMにより観察すると、純タングステンでは非常に滑らかな再凝固領域が見られるのに対し、ランタン含有タングステンでは激しい溶融・蒸発により、溶融層の飛散した痕跡が認められた。また、重量減少から評価した損耗量は、ランタン含有タングステンのほうが純タングステンに対し3倍程度大きいことがわかった。タングステンより融点の低いランタン酸化物成分の突沸が、激しい溶融層の飛散を引き起こし、損耗量の増加にとながっているものと考えられる。

論文

Low activated materials as plasma facing components

日野 友明*; 廣畑 優子*; 山内 有二*; 仙石 盛夫

Proceedings of IAEA 18th Fusion Energy Conference (CD-ROM), 5 Pages, 2001/00

核融合原型炉以後の低放射化構造材候補であるフェライト鋼(F82H)、バナジウム合金(V-4Cr-4Ti)、炭化珪素複合材(SiC/SiC)について、それらの真空工学特性、プラズマのある環境での表面物性等を調べ、評価した。F82Hについては酸化しやすく、脱ガス量が多いことから、600度C程度の予備ベーキングが必要であることがわかった。V-4Cr-4Tiについては、JFT-2Mトカマク環境下に約9ヶ月間置き、約200nmの酸化層が生成されて水素吸蔵が抑制されることを見いだした。その結果、危惧されていた水素脆化は酸化層により制御できる可能性がある。SiC/SiCについては、水素吸蔵は炭素と同程度であるが、化学的損耗は無視し得る程度に小さいことが判明した。

論文

Erosion characteristics of neutron-irradiated carbon-based materials under simulated disruption heat loads

佐藤 和義; 石塚 悦男; 宇田 実*; 河村 弘; 鈴木 哲; 谷口 正樹; 江里 幸一郎; 秋場 真人

Journal of Nuclear Materials, 283-287(2), p.1157 - 1160, 2000/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:42.66(Materials Science, Multidisciplinary)

中性子照射後炭素系材料の熱衝撃による損耗特性を調べるため、JMTRホットセル内に設置した電子ビーム加熱装置(OHBIS)を使用し、熱衝撃試験を実施した。その結果、試料の損耗量は中性子照射量が増えるに従って増加し、特に、中性子照射量0.46dpaの損耗量は、未照射材の約2倍に達することが明らかとなった。さらに未照射材と照射材の損耗形状を比較した結果、最大損耗深さの変化は認められず、損耗重量の差は、損耗形状がブロードになったため生じることがわかった。しかしながら、中性子照射後材料の熱衝撃試験では、試験中にビーム電流の減少が認められた。これは、中性子照射による熱伝導率の低下により損耗量が増大したため、試料への実質的な熱負荷が減少したためと思われる。このため、実負荷の減少を考慮に入れ熱解析を実施した。その結果、実験結果と同様に最大損耗深さは変化しないことが明らかとなった。

論文

Thermal shock test of neutron irradiated carbon fiber reinforced carbon composites with OHBIS

宇田 実*; 石塚 悦男; 佐藤 和義; 秋場 真人; 山村 千明*; 河村 弘

Phys. Scr., T81, p.98 - 100, 1999/00

 被引用回数:2 パーセンタイル:26.15(Physics, Multidisciplinary)

核融合炉のプラズマ対向材の候補である炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)は、これまで熱衝撃試験の中性子照射データが取得されていない。このため、JMTRホットラボ内に設置したインセル加熱試験装置(OHBIS)を用いて、中性子照射したCFC材の熱衝撃試験を行った。試験の熱衝撃エネルギーは、ディスラプション時に対向材へ吸収される量に相当する20MJ/m$$^{2}$$である。試験の結果、損耗重量は中性子照射量の増加とともにほぼ直線的に増加し、5.6$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$(照射温度283$$^{circ}$$C)で照射した2次元CFC材に500MW/m$$^{2}$$$$times$$40msの熱衝撃を与えた場合の損耗重量は、未照射材の約2倍になることが明らかとなった。本データは対向材の寿命や真空容器内のダスト生成量等を評価するための重要なデータとなる。

論文

初期運転後のJT-60W型ダイバータの点検

正木 圭; 児玉 幸三; 笹島 唯之; 森本 将明*; 高橋 昇竜*; 細金 延幸; 櫻井 真治; 西堂 雅博

プラズマ・核融合学会誌, 74(9), p.1048 - 1053, 1998/09

JT-60の運転及び関連設備の定期点検は、年間運転計画に基づいて実施されており、W型ダイバータへの改造後初の真空容器内点検が11月に行われた。改造から定検までの5ヶ月間において1753ショットの運転を行っており、最大プラズマ電流は2.5MA、最大NB加熱パワー22MW、トロイダル磁場~4T、ディスラプション回数は270回程度であった。真空容器内調査の結果、外ダイバータ、外ドーム及びドーム頂部のタイルに損耗が見られた。また、外ドームタイル2枚が破断しているのが確認された。これは熱衝撃によるものと思われる。内ダイバータ、バッフルに付着物(カーボン)が確認された。特にダイバータに厚く堆積しており、内側ダイバータ堆積物の総量を評価すると約25gであった。初めて大型実験装置に使用されたアルミナ溶射絶縁板は健全に保たれており、アーキング等による破損は見られなかった。また、W型形状にも変形は見られず、その構造物の健全性が示された。

論文

Disruption and erosion on plasma facing materials with Oarai hot-cell electron beam irradiating system (OHBIS)

宇田 実*; 石塚 悦男; 佐藤 和義; 秋場 真人; 山村 千明*; 竹林 修市*; 河村 弘

Fusion Technology 1998, 1, p.161 - 164, 1998/00

核融合炉のプラズマ対向材の候補である炭素繊維強化炭素複合材(CFC材)は、これまで熱衝撃試験の中性子照射データが取得されていない。このため、JMTRホットラボ内に設置したインセル加熱試験装置(OHBIS)を用いて、中性子照射したCFC材の熱衝撃試験を行った。試験の熱衝撃エネルギーは、ディスラプション時に対向材へ吸収される量に相当する20MJ/m$$^{2}$$である。試験の結果、損耗重量は中性子照射量の増加とともにほぼ直線的に増加し、5.6$$times$$10$$^{20}$$n/cm$$^{2}$$(照射温度283$$^{circ}$$C)で照射した2次元CFC材に500MW/m$$^{2}$$$$times$$40msの熱衝撃を与えた場合の損耗重量は、未照射材の約2倍になること、及び損耗深さは中性子照射量の増加とともに微増することが明らかとなった。これは中性子照射による熱伝導率の低下が試料の加熱部分を拡大させたことにより、損耗重量及び深さが増加したと考えられる。

論文

The First inspection of JT-60U W-shaped divertor after high power operation

正木 圭; 児玉 幸三; 森本 将明*; 笹島 唯之; 高橋 昇竜*; 細金 延幸; 西堂 雅博

Fusion Technology 1998, p.67 - 70, 1998/00

W型ダイバータへの改造後初の真空容器内点検が1997年11月に行われた。改造からこの点検までの5ヶ月間で、合計1753ショット行っており、プラズマ電流は最大2.5MA、NB加熱パワーは最大22MW、トロイダル磁場は~4T、ディスラプション回数は270回程度であった。この11月に行われた真空容器内調査の結果、外ダイバータ、外ドーム及びドーム頂部タイルに損耗が見られた。また、外ドームタイル2枚が熱衝撃により破断しているのが確認された。内ダイバータ、内バッフルには付着物(カーボン)が確認されており、特に内ダイバータに厚く堆積していた。この堆積物総重量(内ダイバータのみ)を評価すると、約25gにもなった。しかし、外ダイバータと比較して、内ダイバータには顕著な損耗跡は見られないことから、この堆積物の主な発生源は外ダイバータタイルと思われる。アルミナ溶射絶縁板(シール部)は健全に保たれており、W型形状(構造物)にも変形は見られなかった。

論文

Operation experiences with JT-60U plasma facing components and evaluation tests of B$$_{4}$$C-overlaid CFC/graphites

安東 俊郎; 山本 正弘; 新井 貴; 神永 敦嗣; 笹島 唯之; 西堂 雅博; 神保 龍太郎*; 児玉 幸三; 清水 正亜; 秋場 真人; et al.

Fusion Technology 1992, p.161 - 165, 1993/00

JT-60Uダイバータ板を高精度で取付け調整し、さらにその場で微小テーパ加工を行うことによって、CFC材タイルの損耗を顕著に軽減することができた。またダイバータトレース部のタイル表面には光沢のあるカーボンの再付着層があり、オフトレース部には黒色の煤けた付着層が認められた。カーボンの再付着層に関するプラズマ表面相互作用研究が重要であることが判明した。CVR(気相化学反応)法、CVD法およびプラズマスプレー法により作製したB$$_{4}$$C表面改質CFC/黒鉛材の熱負荷特性、エロージョン収率、重水素リテンション特性およびJT-60U実機試験を行い、CVR-B$$_{4}$$C改質材が最も優れた特性を有すること、またJT-60Uでの使用に十分耐え得ることを確認した。

論文

Surface analysis of JT-60 graphite divertor tiles

藤田 一郎*; 雨宮 進*; 日野 友明*; 山科 俊郎*; 秋場 真人; 安東 俊郎; 関 昌弘

Journal of Nuclear Materials, 196-198, p.168 - 173, 1992/12

 被引用回数:7 パーセンタイル:57.46(Materials Science, Multidisciplinary)

JT-60下側ダイバータ運転で使用された黒鉛タイルの表面分析を行った。主な結果として、黒鉛タイル表面の再付着層には、結晶性及び欠陥性黒鉛とアモルファス構造の特徴が認められた。またタイル表面には、Ni, Tiなどの不純物が付着し、全不純物濃度は1$$sim$$10at.%であった。さらに昇温脱離放出ガス量は未使用黒鉛よりかなり多いこと、水素リテンションは、表面で10$$sim$$20%であることなど、一連の表面分析により、黒鉛ダイバータタイルのプラズマ表面相互作用に関する新しい知見を得ることができた。

報告書

Ar$$^{+}$$イオン照射によるMo表面のブリスターの観察

田中 三雄; 深井 勝麿; 白石 健介

JAERI-M 6585, 25 Pages, 1976/06

JAERI-M-6585.pdf:1.51MB

核融合炉第一壁のブリスタリングによる損耗のわりあいがを評価するための予備実験を行った。入射エネルギーが450KeVのAr$$^{+}$$ionを室温でMoに照射し表面に形成されるブリスターを走査型電子顕微鏡で観察し、ブリスタリングの照射量およびその後の焼鈍温度依存性を調べた。Mo表面のブリスターは5.1$$times$$10$$^{1}$$$$^{7}$$ion/cm$$^{2}$$以上照射すると観えはじめ、直径は1.8$$mu$$mでガス気泡のつり合いの式から予測される値と良く一致した。照射をつづけると密度は一定で直径は増加した。直径(d$$mu$$m)と照射量($$phi$$t)の関係はd=1.5log($$phi$$t)-16で表わされた。ブリスタリングによる表面損耗率も同様に照射量の対数に比例して増加し、4$$times$$10$$^{1}$$$$^{8}$$ions/cm$$^{2}$$まで照射試料では2.04atoms/cm$$^{2}$$にも達する。照射後焼鈍を行ってもブリスタリングの程度(照射表面をブリスターが占める割合)はほぼ一定であり、損耗率もほとんど変わらない。これらの結果は室温照射におけるブリスタリングの程度は照射初期のSr気泡の密度であることを示している。

口頭

核融合原型炉におけるダイバータ損耗解析シミュレーション

本間 裕貴; 星野 一生; 矢本 昌平*; 朝倉 伸幸; 徳永 晋介; 畑山 明聖*; 坂本 宜照; 日渡 良爾; 飛田 健次

no journal, , 

本研究の目標は、SOL/ダイバータプラズマ統合シミュレーションコードSONICと高Z不純物輸送シミュレーションコードIMPGYROを用いて、原型炉タングステンダイバータの損耗の評価を行い、損耗を低減するダイバータ設計・運転シナリオに反映することである。背景となる原型炉SOL/ダイバータプラズマの密度・温度・流速分布はSONICによって計算する。この背景プラズマ分布中でタングステン原子/イオンの輸送過程をIMPGYROによって追跡する。スパッタによる損耗量と再堆積量からダイバータの正味の損耗速度を評価することを目指す。現在、SONICコードとIMPGYROコードのデータインターフェイスを開発し、SONICコードにより計算された背景プラズマ分布を基に、損耗しイオン化したタングステンの軌道計算がIMPGYROコードで可能になった。本発表では大半径8.2m、出力1.5GWの原型炉における不純物輸送テスト計算結果及びダイバータ損耗評価の初期結果について報告する。

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